- 結婚式に偶数の金額を包むのはタブーって言うけど、他にもマナーはある?
- 贈る相手によって、プレゼントのタブーは変わるもの?
- タブーとされるものをリクエストされたけど、本当に贈っていいのかな?
お誕生日や結婚祝い、退院祝いなど、プレゼントを贈るシーンは様々です。しかし目的によっては、贈ってはいけないタブーなプレゼントも。
時代とともに価値観は変わります。古くからの贈り物のタブーは、最近はあまり気にしない方も増えました。一方で、気にする方がいるのも事実です。目上や年上の方へのプレゼント選びは、特にタブーが多いものです。
本記事では、タブーとされるプレゼントとその理由について徹底的に解説します。
最後まで読むと、贈り物のマナーが学べます。贈る相手やシーンに合わせたベストな贈り物がわかると、プレゼント選びが楽になります。
喜ばれるプレゼントの選び方については、別の記事でも詳しく解説しています。
»【喜ばれるプレゼントの選び方!】贈り上手になるコツや注意点を徹底解説
【プレゼントのタブー】贈るとNGなプレゼント9選
プレゼントは、基本的には、贈る相手が喜んでくれれば、何を贈っても問題ありません。しかし、贈る相手やシーンによっては、避けた方がよい物も。
- 偶数の数
- くし
- 包丁やナイフなどの刃物
- 鏡や陶器、ガラス製品
- ライターやキャンドル
- ハンカチ
- 印鑑
- 靴や靴下、敷物
- 時計やカバン、筆記用具
それぞれ理由を詳しく解説していきます。
偶数の数
偶数は「数が割りきれる」ことから、お祝い事ではタブーとされます。「割れる」や「別れ」を意味し、結婚祝いの際には特に避けた方がいいでしょう。
偶数がタブー視されるのは、中国の「陰陽思想」からも影響を受けています。
数字 | 縁起 | |
陰の数(偶数) | 2.4.6.8.10 | 悪い |
陽の数(奇数) | 1.3.5.7.9 | 良い |
陰陽思想では、偶数である2、4、6、8、10は縁起の悪い陰の数とされています。割り切れる偶数は、死者との関係が切れてしまうという意味もあるようです。一方、奇数である1.3.5.7.9は、めでたい陽の数。
陰陽思想は日本でも根付いてます。
実は日本の五節句も、陰陽から影響を受けて縁起のいい奇数が並んでいます。
- 1月7日 「七草」
- 3月3日 「桃の節句」
- 5月5日 「端午の節句」
- 7月7日 「七夕」
- 9月9日 「菊の節句」
くし
苦や死を連想することからタブーです。
もめ事をときほぐすという、いい意味で用いられることも。
包丁やナイフなどの刃物
刃物は「縁を切る」という意味から、シーンによってはタブーとなります。
未来を切り開くという、いい意味で贈ることも。
鏡や陶器、ガラス製品
「割れる」という意味から、結婚祝いなどには避けたほうがいいでしょう。
ライターやキャンドル
火を連想し、火災につながる贈り物は、新築祝いにはタブーとされます。
ハンカチ
ハンカチには、手巾(てぎれ)という別名があるため、「縁を切る」ことを連想します。さらに、亡くなった人の顔に白い布をかける風習から、白いハンカチを贈るのはタブーです。
しかし、実用的なハンカチはプレゼントとして人気があります。ハンカチを贈るときは、色柄物を選ぶようにしましょう。
印鑑
契約や届出印などに用いられる印鑑のプレゼントは、「自立」や「自覚」を促すことから、目上の方には失礼だとされています。
靴や靴下、敷物
「踏みつける」を意味するため、目上の方へのプレゼントには注意が必要です。不快感を抱く方もいるようです。
時計やカバン、筆記用具
勤勉を意味するので、目上の方にはタブーなプレゼントとされます。
プレゼントの王道「花」でのタブーとは
プレゼントの王道といえば花束。いろいろなシーンに活躍する花の贈りものにも、実はタブーが。贈る相手やシーンによって注意が必要です。
花を送る際には、色と種類に気を配りましょう。
赤色の花は火災をイメージ
新築祝いに真っ赤な花束はタブーとされます。ラッピングも赤は避けるのがマナーです。
赤は火の色であり、火災をイメージするためです。また、血を連想することから、お見舞いなどにも不向きです。
白色のカーネーションは故人を意味する
母の日に白いカーネーションを贈ることはタブーです。白いカーネーションは故人を意味します。
カーネーションに関わらず、白一色の花束は不祝儀をイメージするため、お祝い事にはタブーです。
黄色の花は「軽蔑」「嫉妬」を意味する
黄色の花は、「軽蔑」や「嫉妬」を意味する花言葉が多いため、夫婦間や恋人への贈りものには不向きでしょう。
鉢植えの花は「寝付く」を連想する
お見舞いや退院祝いには避けられます。「根付く」から「寝付く」を連想するためです。
また、引っ越し祝いや出産祝いの贈り物へは、「手入れが大変だから」という、贈る側の心遣いで避けられることがあります。
菊は仏花のためNG
菊は仏花のため、プレゼントとしては不向きです。
アジサイは色が移ろいやすい
色が移ろいやすいので、安定しないことを意味します。「病状が安定しない」や「成績が安定しない」などと連想できるため、シーンによってはタブーとなります。
・椿やチューリップ
椿は花ごと落下する様子が、打ち首をイメージします。チューリップは花びらの散る様子から、縁起が悪いといわれます。お見舞いへは喜ばれません。
・シクラメン
「死」や「苦」の語呂から、縁起が悪いとされます。
・ユリやフリージア
香りが強い花や花粉が出る花は、飲食店では歓迎されません。食事を伴う場所でのプレゼントは、避けるのが無難です。
タブーを侵さないプレゼント選びのコツとは
思いを込めて贈ったプレゼントが原因で、気まずい関係となるのは避けたいもの。タブーを侵さないためには、プレゼント選びのコツがあります。
- 相手にとってのタブーを知る
- 相手が希望すれば問題ない
- プロの力を借りる
相手にとってのタブーを知る
実は国によって、タブーとされる数字は違います。日本では、4や9は「死」や「苦」を意味し、西洋では13の数字を忌み嫌う風習があります。
相手の文化に合わせた、プレゼント選びをすることが大切です。
相手が希望すれば問題ない
プレゼントは相手が希望するものを贈りましょう。親しい間柄だと、プレゼントのリクエストがあることも。例えば、料理好きの妻に包丁をリクエストされたときに、「縁を切る意味があるからダメ」とは、いえません。
プレゼントは、相手が喜んでくれるものを贈るのが一番です。
プロの力を借りる
必ず成功させたいシーンでは、プロの力を借りるのがおすすめ。
例えば、プロポーズに花束をプレゼントするときは、失敗できないシーン。バラの花束は、華やかでプロポーズに最適です。しかし、「愛情の薄らぎ」や「嫉妬」という花言葉をもつ黄色のバラは、プロポーズの場ではタブー。花言葉に詳しいパートナーに贈ってしまえば、気まずい雰囲気になるでしょう。
プレゼント選びに自信がないときは、お店に用途を伝えて、タブーを避けたオーダーをすれば安心です。
プレゼントはタブーを必ず避けるべき
縁起や語呂の響きから、贈り物にはタブーとされるものがあります。現代では、気にしない人も多くなってきましたが、気にする人がいるのも事実です。
贈り物のタブーを知れば、プレゼント選びが楽になります。
また、プレゼントの王道とされる花束でも、シーンによって避けるべき花があります。花を贈るときは、花言葉にも気を配って選ぶのがポイント。縁起が悪いとされる花は、避けるのが無難。
タブーを侵さないためのプレゼント選びにはコツがあります。
- 相手にとってのタブーを知る
- 相手が希望すれば問題ない
- プロの力を借りる
プレゼントは、相手が喜んでくれるものを贈るのが一番です。一般的に縁起が悪いとされているものでも、相手が望んでいる場合は、問題ないケースがあります。
絶対にタブーを侵したくない場合や、自信がないときには、プロの力を借りるのがおすすめです。